癌検診、受診の落ち込みが、癌の進行・死亡を招くおそれがある

日本経済新聞の記事によると、
2020年4月、厚労省はコロナの感染の広がる地域で集団での各種健診を原則延期するように自治体に求めた。宣言終了後に再開されたものの、癌検診を中心に受診が2割ほど減った。
2021年4月、厚労省は 『 緊急事態宣言下でも癌検診は「不要不急の外出」には当たらない 』 と修正し、マスク着用などの感染対策をして受診するよう方向転換したが、一年間の間に落ち込んだ癌検診数、初診患者数、手術数はコロナ前までには回復していない。
2020年には37万人が癌で亡くなった ( コロナの累計死亡者数は 約15.300人 ) が、厚労省の発表によると65歳の人がコロナで亡くなる人はわずか0.2% だが、癌で亡くなるのは男性で28%、女性で18%にもなり、コロナ死亡者の100倍に近い数値になる。この1年の結果が、中長期的に癌の進行や死亡の増加につながる恐れがあり、影響が懸念されている。




寸評

この記事から言える事は、昨年4月に一般的な健康診断は延期しても、癌検診だけはしておいた方が良かったという事だ。
この事は後になってから言える事ではあるが、政治家諸兄には常に先見の明を持って政策を進めてもらいたい。

せめてもの挽回策として、今後はワクチン接種後は癌検診を受けて下さい、とワクチン接種する人にアナウンスしてはどうだろうか?
ワクチン接種の際に、いろいろ注意事項などが配られるが、ワクチン接種後はマスクをして速やかに癌検診を受けて下さい、という案内文書は無い。ワクチン接種後の人に積極的に『ワクチン接種後はマスクをして癌検診を』と呼び掛ければ、早晩落ち込み分も解消できるのではないだろうか。