マスク着用と熱中症との関係

マスクを着用すると熱中症に掛かり易くなるか否か、を調べるため医療工学が専門の名古屋工業大学・平田晃正 教授は「深部体温」に注目し実験が行われ、その結果 『 マスク着用と熱中症との相関関係は薄い 』と発表されました。 理由はマスク着用により、マスクで覆われた顔の部分の温度こそ上がったものの、体の深部温度の変化は殆んど起きなかった為です。

しかしこの実験は炎天下での屋外歩行時の実験ではなく、室内で安静状態の中での実験のようなので、この結論にはいささか違和感を覚えます。


日本医科歯科大学大学院の横堀教授は 『 マスクをつけている時は、心拍数、呼吸数、血中二酸化炭素濃度が増加するデータが出ていて、体に負担が掛かっている。 』と警鐘を鳴らしていますが、炎天下の路上を歩行すれば、体への負担は倍増しそうに思えます。早くこの条件下で相関関係の実証実験を行い、マスク着用と熱中症対策との関連性を発表して欲しいものです。



さて、9割の日本人は 『 ワクチン接種後もマスクをし続けると思う 』 と答えています。
大きな理由が 『 他の人がマスクをしている内は、自分だけマスクを外すことはできない 』というものですが、真夏直前の今の問題は、ワクチン接種前かワクチン接種後かは別として、熱中症対策の観点から炎天下の屋外でマスクをすべきか否かです。
炎天下の路上をフルマスクで歩けば熱中症のリスクを高め、危険です。『 他の人が・・・ 』は、日本人気質といえばそれ迄ですが、それに拍車をかけているのが、政府の混迷です。


例えば屋外でのマスク着用の可否については、厚生労働大臣の言葉か? 厚生労働省のホームページの文言か、どちらを信じればいいのでしょうか?

 
厚生労働省のホームページ には、
『 ( マスクを着用している時は ) マスクを着用していない場合と比べると、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかることがあります。
したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、
マスクをはずすようにしましょう

』 と明記されています。その一方で


田村厚生労働大臣は
2021年 月9日の記者会見でコロナワクチンの2回接種後のマスクの着用について
『 基本的なマスクの着用などは続けていただきたい 』
と述べ、さらに 海外では屋外でのマスクの着用義務を解除する国もあるが ( 日本では屋外でのマスクの着用についてどう思うか ) 、と質問されると
『(接種が進み)集団免疫の様なものが獲得される迄の一定期間は ( 屋外でもマスク着用を ) 続けてほしい

と、厚生労働省のホームページとは正反対の事を述べています。


 ことほど左様に政府のコロナ対策、熱中症対策は混迷を極めていますので、熱中症対策は私達国民一人一人が、政府をあてにせず自分で判断しなくてはなりません。
そこで私どもは、ワクチン接種後は過密状態ではない屋外ではグリーンマスクの顎掛け使用を提唱します。

マスクはしているけど、口鼻を出して、ハーフマスク使用でグリーンマスクをつける。
一応マスクは顎につけているので、『 他の人の目 』も完全ノンマスクほどには気にはなりません。
そして何より、口鼻を出して存分に呼吸ができるので、爽快ですし、熱中症対策マスクとしても機能は万全になります。

これにより熱中症対策をしながら、自分も周りの人も『 屋外ではマスクの着用の必要はない 』という現実に徐々に慣れていき、厚労省の言う『 屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、(熱中症対策として)マスクをはずすようにしましょう。』という事が、現実化していきます。
そしてこれを続けている内に、屋外ではマスクをする必要がないという意識と行動が確立し、海外のように経済も回復させることができます。


我々は、生涯マスクをし続ける事は出来ません。そんな事をしていたら、経済の回復も遅れますし、外国人も日本人を気味悪がってインバウンド景気を復活させる事も出来なくなるでしょう。


それでもー、ワクチンを摂取した後でもー、屋外でさえマスクを外す事をためらうわれわれ日本人・・・  ノンマスク社会をいち早く実現するために、ワクチン接種後はグリーンマスクで、マスクレスへの慣らし運転をしましょう。そして自ら熱中症対策をしましょう。