デルタ株の猛威により感染が再拡大している

日本経済新聞の記事によると、
1月下旬迄の1年で1億人に達した感染者が、デルタ株の猛威によりその後は半分の半年間で更に1億人増えた。
5月頃から広まったデルタ株は新規感染の9割を占めるまでになった。
ワクチン接種が進み、ワクチン接種後の人がワクチン接種前の人より多くなった国でも、デルタ株により新規感染者は増えている。

その中でワクチン接種後の人が感染するブレークスルー感染の症例も報告されてはいるが、ウイルス感染に対するワクチン接種の有効性はなお高い。
米カリフォルニア州などデータ入手可能な米国25州と首都ワシントンでみると、ワクチン接種後の人のその後について
・ワクチン接種後の感染者は 0.09%
・ワクチン接種後の重症化は 0.01%
・ワクチン接種後の死亡者は 0.001%
 となっている。


各国の対応としては、ワクチン接種で先行しているイスラエルや米国では、経済活動への規制はせずマスク着用を再度義務化して対処する。米ワシントン大の推計によると、米国で95%の人がマスク着用に従えば11月頃には感染をほぼ抑え込める見通しという。
一方ワクチン接種の送れるオーストラリアでは主要都市でロックダウンが延長され、日本でも緊急事態宣言の対象が広がり規制強化が拡大している。




寸評

日本も米国も感染が再爆発しているが、やみくもに規制強化に走るのは逆効果になる。
日本では既に30%の人が2回のワクチン接種後となっているが、感染者の爆発的な増加はこの30%の人ではなく、ワクチン接種前の70%の人の間で起きているという事を真摯にとらえなければ解にはつながらない。

この人達とワクチン接種前の人達と一緒の規制をかけてはならない。ワクチン接種済みの人はまず感染しない事は上記のアメリカのビッグデータにより分かっているのだから、それを前提として施策を講ずるべきであり、『 ワクチン接種後も感染の可能性があるので、マスク着用をお願いします 』などと、数字的根拠も示されない おまじないの類 はもう終了してもらいたいものだ。

なお、米ワシントン大の推計によると、米国で95%の人がマスク着用に従えば11月頃には感染をほぼ抑え込める・・・ とあるが、実際昨年からその95%のマスク着用を実現しているような日本でも感染は収まっていない。このマスク着用の推計も興味深い。